OVAL / Romantiq (CD)

これぞオヴァルのロマン主義!
覚醒と陶酔のめくるめくミュージカル・ユートピア!
―― 佐々木敦 (HEADZ)


90年代中期にリリースしたCDスキップを使用した電子音響作品が高く評価され、「グリッチ」や「クリックス&カッツ」サウンドの先駆者となったベルリン在住の音楽家マーカス・ポップによるオヴァル。現在もエレクトロニック・ミュージックの可能性を追求し、電子音楽の可能性を拡張せんとするオヴァルの2023年最新アルバム。甘美な響きのモダン・クラシカルなピアノが電子音と溶け合う、優雅でロマンティックな作品。日本盤のみ収録の2曲のボーナストラックも素晴らしい。

*解説:デンシノオト、畠中実(ICC)
*完全未発表のボーナス・トラック2曲収録
*日本盤CDのみマーカス・ポップ本人によるマスタリング音源を使用

Track List:
01. Zauberwort
02. Rytmy
03. Cresta
04. Amethyst
05. Wildwasser
06. Glockenton
07. Elektrin
08. Okno
09. Touha
10. Lyriq
11. Romantic Sketch A - BONUS TRACK
12. Romantic Sketch B - BONUS TRACK





-レーベルインフォ-
'90年代中盤、CDスキップを使用したエポック・メイキングな実験電子音響作品を世に送り出し(2022年発表されたPitchforkの『The 150 Best Albums of the 1990s』にて1995年作『94diskont.』が132位にランクイン)、エレクトロニック・ミュージック(電子音楽)の新たな可能性を提示し続け、世界中にフォロワーを拡散させた独ベルリン在住の音楽家、オヴァル(OVAL)ことマーカス・ポップ(Markus Popp)。
2020年1月リリースの『SCIS』(THRILL-JP 51 / HEADZ 243)以来のワールドワイド・リリース(米シカゴの老舗インディー・レーベルThrill Jockey Recordsより)となるオヴァルの最新アルバム『ROMANTIQ』にて、マーカス・ポップがまたしてもエレクトロニック・ミュージックの可能性の領域を拡張した。
「ASMR 2.0」とも呼ばれた、2021年12月に発表された女優Vlatka Alecとのアートプロジェクト作品(マーカス自身のレーベル、UOVOOOからのOVAL名義でのリリースとなった)『OVIDONO』(SOのエリコ・トヨダも参加)で実践されたモダン・クラシカルなサウンド・クリエイションを発展させ、『OVIDONO』のアルバム・カヴァーを担当したデジタル・アーティストRobert Seidel(ロベルト・ザイデル。ドイツのイエナ出身で、現在はベルリンを拠点に活動。『ROMANTIQ』のアートワークも担当)とのオーディオ・ヴィジュアルなコラボレーション(2021年9月に開館したDeutsches Romantik-Museumのグランド・オープニング用のコラボレーション)が契機となり、「ロマン主義」「ロマンティック」をリサーチ & アップデートし、作品に落とし込むことに成功している。
かつてのフォークトロニカ、ポスト・クラシカルとは一線を画した、2010年の『O』以降、職人芸のように磨き上げた、生楽器(オーガニック)とエレクトロニクス(デジタル)の境界線を曖昧にしたパイパーリアルなシミュレーションが更に緻密かつ洗練され、一方でマーカスの伝統的な音楽家(コンポーザー/メロディーメイカー)としての才能が最も分かり易く発揮された、圧倒的にオリジナルでロマンティックなオヴァル流ネオ・チャンバー・ミュージックを創り上げた。
膨大な情報量を、見事に昇華し、ノスタルジックでありながらフューチャリスティックでもある、繊細で優美な大傑作アルバム。
型番 HEADZ (JPN)
在庫状況 SOLD OUT
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